「生の欲動に対する防衛」

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comment:: 大学行けばわかると思うが、「学者」なんて肩書き、学者たち自身が「どうでもいい」と思ってるぞ。実際わたしの知っている奴なんかは、「助教授になるのめんどくさい」って冗談で言ってたがな。冗談だから無意識でそう思っている、ってわけだ。まあそうなんだよ、肩書き持つと面倒なしがらみが増えて、やりたい研究ができなくなる。それなら民間に行った方がよっぽどやりたい研究ができる。藤田なんかもそうだったんじゃないか？いや医学業界はよく知らんが。物理系はそういう人多かったよ。でも愚民どもは「大学の教授たちは肩書きを欲望している」って思っちゃうんだよなあ。これが不思議でならなかった。精神分析なんて学んでいなかったが、わたしは素で「いや彼らはそんなに欲望してないだろ」と思っていた。「冗談」や「ぽろっと言ったこと」の方がむしろ本音だ、っていうのは精神分析学ぶ以前から、直感的にそうだと思っていたことだしね。フロイトの「冗談や錯誤行為にこそ無意識が表出する」ってのはそういうことっしょ。まあこれもそうだよな。「欲望とは他者の欲望である」という「鏡像関係としての」欲望が希薄なまま、いわば欲動（？）的に、やりたい研究だけをしている学者たちを、欲望していないからこそ「人間から少しだけ隔たっている」学者たちを、愚民どもは鏡にしていたわけだ。実は愚民どもの方が、「大学教授」という肩書きを欲望していたんだ。このとき学者たちは、愚民どもにとっての分析家だった、と言える。ほんとここら辺はすっきりしたわ。おかげさまで。
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