マゾヒスティックなヤマアラシ

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comment:: 仰っている意味がよくわかっていないかもしれませんが、思ったことを書いてレスにしておきます。わたしの考える狂人とは、「真なるもの」の魔力に囚われた人々です。 http://aburax.blog80.fc2.com/blog-entry-281.html いえ、「真なるもの」の魔力は正常人にもあるのですが、その魔力から防衛する鎧を持っている（ファルスなり自我なり超自我なり、SAMなり心の理論なり）のが正常人たる資格となります。逆に言えば、「真なるもの」に対してなんらかの障害を持っているのが正常人です。この鎧あるいは障害が脆弱なのが、自閉症なり統合失調症なりスキゾイドなりという「わたしの考える狂人」である、となります。この「鎧あるいは障害」は、あなたの仰る「日常的現実という誤解、もしくは幻想」に当てはまるでしょう。「真なるもの」の魔力は両義的です。忌避したくもあり魅惑もされてしまう。この両義的な魔力からの防衛の仕方が、むしろその人の（正常人たちの語用における）「個性」となるのでしょう。では、「真なるもの」から見れば障害物にすぎない「鎧あるいは障害」即ち「日常的現実という誤解、もしくは幻想」を剥ぎ取ったケースを考えます。このケースを、正常ではない統合失調症を一例として考えてみますと、夢と現実を混同してしまうというそれに顕著な症状が一つの鍵となるでしょう。夢の世界にも「真なるもの」の手がかりはある、となります。要するに、睡眠時だろうが覚醒時だろうが関係なく、「真なるもの」への手がかりは存在する、ということです。しかし、この（睡眠時覚醒時関係なく存在する）手がかりについて疎いのが正常人なわけですから、正常人が大多数を占める日常的現実の中では、手がかりは希薄になります。この「日常的現実において「真なるもの」への手がかりが希薄なこと」についての対応が、たとえば不眠といった症状に表れたり、明恵のごとく夢に偏執する症状に表れたりすることはあるでしょうね。この記事で言っている「現実」という言葉は、このレスにおける「真なるもの」と親近します。「真なるもの」が存在する世界、という意味で「現実」という言葉を用いています。近現代社会では、夢は現実ではない、即ちそこには「真なるもの」は存在しない、という常識が蔓延していますが、そこに「夢にも「真なるもの」への手がかりは存在する」という理屈を登場させたのが、精神分析です。要するに、睡眠時にこそ現実がある、と言っているのではなく、睡眠時に「も」現実はある、という話です。とはいえ、正常人に話を限るならば、覚醒時の方が「鎧あるいは障害」が強く作用する傾向があるので、夢の方にこそむしろ「真なるもの」あるいは「現実」の手がかりが露骨に表れてしまう、というのが精神分析の理屈であり、わたしはそれに同意します。というわけで、ご質問の文章については、狂人であれば、睡眠時あるいは覚醒時という分類は（正常人ほど）意味を持たないのではないか、とわたしは思います。個別の症状を念頭においてのご質問ならば、それこそおぞましくも魅惑的な「真なるもの」への対応の仕方の違い、となると思うので、これだけの情報だと言及しにくいですね。
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