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うぜえなあ(ぉ。まあうざいからこそいろいろ考えるわけだが。 ぽろぽろと。 >これは、「小賢しい中学生」が、保坂を退行させたという点で逆精神分析の一例となりうるの? わたしが逆精神分析をしたとして、保坂にぼこぼこにされて泣いて帰ってきたら、事後的にそうやって負け惜しみを言うな。 ケガレの棄却だわよ。まさに。 >ということは、中二病の子供はパラノイアックな人格を退行させるのにうってつけの素材であるの? うってつけかはわからんが大人を退行させるにはいい素材だろうな。大人だって中二ぐらいなら既に記憶の構造化即ち象徴化はされている、即ち明確で筋の通った記憶として残っているのだろうから、そこにつけこむわけだな。つまりパラノイアックな人格者をそいつが中二だった頃に引きずり下ろす、と。 もちろんそれには精神分析的な条件が必要。 まず一つ目は、そいつ(以下便宜的に保坂と呼ぶ)が転移しているかどうかだな、その中二病者に。殴るくらい感情的になっているなら転移が成立しているとなる。負の転移だが。 中二病者の方がどうかは知らないがな。たとえば、この保坂の論は「子供は大人をなべて尊敬(転移の一つ)している」という前提がない場合成立しない。転移していないどうでもいい相手に殴られたら「なんで?」って思うだけだろ? あるいは最初はどうでもいい相手だったとしても、殴られた後むかつけばそれは負の転移となる。転移は成立する。これ自体が一つのトラウマとなるかもしれんね。 二つ目は保坂のトラウマを刺激しているか。 退行させるということは記憶を思い出すことではあるが、それだけだとダメ。だからわたしはトラウマの回帰とは「過去が現在化すること」と述べることがある。象徴化された記憶の惹起ならその過去が現在化しているとは言えない。過去の心的外傷が現在化するからたとえばPTSD者は心的苦痛を訴えるわけだ。精神分析治療ってそういうもの。抑圧していた(忘れていた)トラウマを再眼前化して他者と共有することにより、その記憶を過去のこととする。象徴化させる。象徴化された過去のことなわけだから、まるで日記を後から読み返すかのように冷静にそれを認識できる。めでたくPTSDは治療された、となる。 中二病者はさっきも言ったように殴られたこと自体がトラウマとなりうる。心的外傷は連鎖している。従って殴られたことというトラウマが、彼の鏡像段階の回帰の芋づるにはなりえるだろう。 ところが未去勢者は、他者の根拠が希薄なわけだから、トラウマを他者と共有できないし、転移が不得手だ、となる。心的エネルギー(リビドー)の備給先が確定されにくいわけだ。従って彼は、殴られたとしても「なんで?」のまま生き続けるだろう。トラウマは象徴化されない。過去の心的外傷が現在化する一瞬を生き続けなければならない。 要するに精神分析では自閉症や統合失調症のPTSD的症状は治療できないってことだ。 まとめよう。 転移とトラウマの回帰という二点があるかないかで、逆も含めた精神分析がこのケースに適用されたか否かが分かれる、というわけだ。理屈上な。 むしろ転移とトラウマの回帰という二点がそろわないと、それは鏡像段階即ち去勢の回帰とならない。 ファルスは鏡像段階において生成される。従って、「鏡像段階即ち去勢の回帰」はファルスの再発見と換言可能である。 とはいえこの時の殴る大人と殴られる中二が去勢済みな主体であったとしたら(即ちこの記事なら思春期病ではなかったら)、退行しても去勢というポイントで折り返されるだろう。つまり落としどころはあるわけだ。二人とも去勢済みな主体だったら。 だからラカンは「手紙は必ず宛先に届く」と言った。この時論争相手はデリダだったんだが、デリダが中二病だったわけだ。わたしはどっかでデリダはガタリよりキチガイに近づけていると書いたが、中二病がガタリよりデリダの方が重篤だったわけだ。 後に第三者からこの論争について、「あなたは何故手紙は必ず宛先に届くと考えるのですか?」と聞かれた時、ラカンはこう答えた。「それは彼(デリダ)が哲学者で私は臨床家だからです」と。 ラカン論は非神経症特に統合失調症や自閉症には触れらていない。ラカンは神経症専門の臨床家だったわけだ。パラノイアは過剰な正常さ故の異常だから論じているがね。つっか分析家のスタートがパラノイアだったんだよな。ラカン。パラノイアコンプレックスみたいなのがあったのかもしれない。 まあ要するに、神経症者即ち去勢済みな主体同士であったら落としどころは必ずある、という話だ。 落としどころがあるからこそ、ラカン論で言えば「手紙は必ず宛先に届く」と信じているからこそ、保坂は「殴ってやればいいんじゃね?」と言ったわけだ。後半の文章で「ほーれ見ろ、中二病は寛解するもんだ(笑)」と言っているのがその証拠。 保坂の主観世界にとまでは言わんが、少なくともこの文章に未去勢者は存在していない、とわたしは解釈する。 とはいえ、前半の「殴ってやればいいんじゃね?」だけなら、この落としどころを否定するための暴力とも解釈可能なのだ。即ち保坂はキチガイだとね。ところが、後半の中二病の寛解に言及している文章も含めた文脈から、保坂は去勢済みな主体の立場から発言している、となる。 まあ殴る理由がそもそも「他者を否定している中二病」だからとっても簡単な構図だと思うけどねー。簡単すぎるから深読みしたくなるのはわたしが未だ保坂ファンだからだろう。「いや違う、ここではこんなこと言っているが、これは自閉症のエコラリアのごときものであるとしたら、彼の本性が未去勢である可能性は棄てられない」とも言いたくなる。いきなり「殴れ」って言っているところとかはそう思える。屁理屈こねてるだけの中学生を殴るなんて、他者という根拠が希薄な状態だとも解釈可能じゃん。 わたしなら「じゃあわたしを殺してみそ?」って言うけどね。わたしを殺せたらその中二病者はわたしを殺したということがトラウマになり、常態としてファルスが不安定な一生を送るだろう。逆精神分析としては多少の成功となる。 彼が未去勢者だったら忘れるだろうね。薬師さんも言ってただろ? 「自分は命の大切さがわからない」と。大切じゃないから人を殺してもどうってことない。 むしろ「人殺し」と非難し続ける周囲の去勢済みな主体たちの(まさに)まなざしがトラウマとなるだろう。キチガイはね。わたしにとっては葬式に集まる人たちの不快丸出しの目線だな。「命の大切さがわからない」から葬式なんてコントとしか思えないのだよ。高校の先生が事故で死んだ時も周りがしくしく泣いているのを見て「なんでわたしは悲しくならないのだ?」と自分にいらだった。とはいえ当時は思春期真っ最中なわけだから、これだけ取り上げたら中二病の症状だとも言えるけどね。 まあそんなことはどうでもいい。 んでなんの話だ? >つまり、“大人”が中二病の子供の発言にムキーッとなるのは逆精神分析なの? それとも、単に逆精神分析に似ているだけなの? と。 か。 「ムキーッ」っていうのは(負の)転移だな。トラウマが大人に回帰している可能性もあると考えられる。 そういった意味で、それは逆精神分析かつ正当な精神分析の最初の段階だとは言える。 しかし、先述の「落としどころ」たる「宛先に手紙が届くこと」を目的としているなら、それはファルスの再発見たる正当な精神分析となる。ファルスが不安定化する故クライアントはデプレッションに陥る。先の保坂の文章なら、中二病者は殴られることで落ち込んだりするわけだな。落ち込んで自分を見つめ直すうちにファルスを再発見するだろう。彼が去勢済みな主体だったならば。 つか精神分析治療を受けてみようって時点でファルスは不安定化しているもんだ。ファルスが不安定な故の心的苦痛が神経症なわけだからな。「逆精神分析は神経症の悪化を目的としている」というわたしの定義はそういう意味だ。 だからわたしは別に転移即ち共感を排除しない。逆精神分析の過程にも必要な要件だから。 逆精神分析はこの正当な精神分析における前半過程と同期している。ファルスを壊すためにはファルスを再発見させなきゃどうにもならない。ファルスってのは普通は無意識の奥底にあるもんだから。 早い話、逆精神分析は正当な精神分析の前半過程を排除していないのだよ。理屈上は。ファルスの再発見という正当な精神分析の目的が、一過程になるだけ。再発見したファルスを壊すのが逆精神分析の目的なわけだから。「宛先に手紙が届くこと」という「落としどころ」をまず見つけるのは、逆精神分析も正当な精神分析も過程として同期している、ということだ。 だからまんこちゃんに対しても 「これは途中まで逆精神分析の過程を踏んでいた。結果的に正当な精神分析になってしまったが」 と負け惜しみでわたしは言っているわけだ。 まとめると、逆精神分析としても正当な精神分析としても可能な、あくまでも一過程として、その状態はありえるよね、という話。 君が考えている次の段階が問題なのだよ。逆精神分析にしろ正当な精神分析にしろ。 だから君と某のぎゃーぎゃーも、逆精神分析の一過程として参考にはなるよね、ってこと。 一過程にすぎないわけだから、そっからどう転ぶかは知らない、って話。
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