久しぶりだからね。
2009/04/03/Fri
細胞分裂した受精卵のようなもの。
声が聞こえる。外人らしい。何を言っているのかわからない。
手を伸ばすと、手はどこまでも伸びていく。自分の手ではないのかもしれない。
焼酎の瓶の中で、芋虫が溺れていた。よく死なないものだ。
梅干しを潰す。受精卵を潰す。
この状態に相当するシチュエーションを考える。
中島みゆきの歌みたいだ。
声を出せば裏目引き。
誰かの名前も思い出せず、人のすれ違うさまをただ追いかけている。
ここがどこであっても、どこでもない。
ここならよかったのにね。
「ここ」と言うだけでいいのにね。
言いさえすりゃいいことなのにね。
何か理由があればよかった。
飼い犬が繋がれている杭。あれがそう。あれが理由。犬が犬である理由。
嘘をついていました。
わたしの初恋の人はそんな人じゃありません。
実際には存在しません。
話を合わせるためだけに作った架空の人物です。
初恋なんて覚えていません。
もしかしたらまだ初恋をしていないのかもしれません。
全く架空なわけじゃありません。
実際に付き合った男たちの断片が含まれています。
実際に覚えていないのです。
断片しか。
覚えていないのです。
あなたは誰でしょう?
これは誰の断片でしょう?
積み木のように断片を組み合わせたそれは、初恋になりませんよね。
じゃあ、わかりません。
わたしは初恋がわかりません。
「みんな初恋をしているものだ」という暗黙の重圧に適応するために、彼を作り上げました。
嘘だと自覚しています。
説明するのもめんどくさいので嘘でいいです。
それは架空の人物です。
誰かと記憶している男もいます。
だけど、そいつの断片をそいつに組み込むと、わたしがそれと思っている断片ではなくなります。
多分そいつはその断片の所有権を主張するでしょう。
だから別れました。
怖かったのです。
つぎはぎのフランケンシュタインみたいなそいつが。
あなたもそうよ?
多分、ね。
実際に付き合うと、あなたはあなたの断片の所有権を主張する。
著作権みたいなものね。何気なく言った一言でさえ所有権が生じる。
わたしにとってその言葉は、所有という幻想以前の、現実から聞こえた声だったんだけど、あなたが所有権を主張するせいで、「そうじゃない」と言われているようなもの。
実体としての言葉だったのに。
わたしはそうだったのに。
その断片はそうだったのに。
あなたやわたしに組み込むと、そうじゃなくなる。
海、行ったねえ(笑)。
寒かったねえ。
なんで行ったんだっけ? わたしが行きたいって言ったんだっけ?
一人旅みたいだったよ。
うん、あなたもいたけど。
あなたもわたしも一人旅だった。
あの時わたし、本気で心中しようと思ったんだよ(笑)。
若かったねえ。
今でもたいして変わっちゃいないけどさ。
声を出せば汚らわしい。
黙ってりゃいい女なのに、ってよくあるセリフ。
日本の神様もそうだったね。女の方が好きって言って畸形児が生まれたんだよね。
そうなのかもねえ。
畸形児を生みたいのかもねえ。
……やだよ(笑)。嫌に決まってるじゃん。苦労するのは誰だって。
わたしは大丈夫だよ。畸形児でも正常であっても、多分絞め殺しちゃうから。
子供、怖いもん。
ボトル空けちゃったねえ。そんなに飲んだ? わたしが? どうだろ?
アルコールってね、涙になりやすいんだ。
涙を流していると、嘘を言い続けられる気がする。
あなたという嘘に会える。
肉片なんだよ。
肉片だったんだ。ほら、細胞分裂した受精卵みたいな。
あれがわたし。わたしの言葉。
肉片をかき集めて肉団子にしたのが、今話してる言葉。
調理済みだから、安心して食べて。
大丈夫。あなたをばらばらにするつもりはないよ。
わたしのあなたの断片は、もうあきらめたから。
……うん、元気だよ。
人生失敗すると思ってたけど、ましだったね(笑)。
わたしのだめんずレーダーはまだまだ未熟でした、っと。
余裕がある証拠だよ。そんな優しいこと言えるのは。
余裕があるから、断片を返してあげる気になったのかな……。
独り言。
大体いつも独り言だったじゃない。
久しぶりだから、ちゃんと会話できてるんだよ(笑)。
わたし阿部定だわ。
あなたを切り刻みたい。切り刻んでいた。
切り取ったペニスを大事に抱えて生きてきた。
返してあげるよ。干し肉みたいになっちゃってるけど。煮込めばいい味出るんじゃない? クレヨンしんちゃんの映画とかそんな感じ。大人に受けてるのは干し肉を煮込んでるからじゃないかなあ。
独り言、独り言。
声が聞こえる。外人らしい。何を言っているのかわからない。
手を伸ばすと、手はどこまでも伸びていく。自分の手ではないのかもしれない。
焼酎の瓶の中で、芋虫が溺れていた。よく死なないものだ。
梅干しを潰す。受精卵を潰す。
この状態に相当するシチュエーションを考える。
中島みゆきの歌みたいだ。
声を出せば裏目引き。
誰かの名前も思い出せず、人のすれ違うさまをただ追いかけている。
ここがどこであっても、どこでもない。
ここならよかったのにね。
「ここ」と言うだけでいいのにね。
言いさえすりゃいいことなのにね。
何か理由があればよかった。
飼い犬が繋がれている杭。あれがそう。あれが理由。犬が犬である理由。
嘘をついていました。
わたしの初恋の人はそんな人じゃありません。
実際には存在しません。
話を合わせるためだけに作った架空の人物です。
初恋なんて覚えていません。
もしかしたらまだ初恋をしていないのかもしれません。
全く架空なわけじゃありません。
実際に付き合った男たちの断片が含まれています。
実際に覚えていないのです。
断片しか。
覚えていないのです。
あなたは誰でしょう?
これは誰の断片でしょう?
積み木のように断片を組み合わせたそれは、初恋になりませんよね。
じゃあ、わかりません。
わたしは初恋がわかりません。
「みんな初恋をしているものだ」という暗黙の重圧に適応するために、彼を作り上げました。
嘘だと自覚しています。
説明するのもめんどくさいので嘘でいいです。
それは架空の人物です。
誰かと記憶している男もいます。
だけど、そいつの断片をそいつに組み込むと、わたしがそれと思っている断片ではなくなります。
多分そいつはその断片の所有権を主張するでしょう。
だから別れました。
怖かったのです。
つぎはぎのフランケンシュタインみたいなそいつが。
あなたもそうよ?
多分、ね。
実際に付き合うと、あなたはあなたの断片の所有権を主張する。
著作権みたいなものね。何気なく言った一言でさえ所有権が生じる。
わたしにとってその言葉は、所有という幻想以前の、現実から聞こえた声だったんだけど、あなたが所有権を主張するせいで、「そうじゃない」と言われているようなもの。
実体としての言葉だったのに。
わたしはそうだったのに。
その断片はそうだったのに。
あなたやわたしに組み込むと、そうじゃなくなる。
海、行ったねえ(笑)。
寒かったねえ。
なんで行ったんだっけ? わたしが行きたいって言ったんだっけ?
一人旅みたいだったよ。
うん、あなたもいたけど。
あなたもわたしも一人旅だった。
あの時わたし、本気で心中しようと思ったんだよ(笑)。
若かったねえ。
今でもたいして変わっちゃいないけどさ。
声を出せば汚らわしい。
黙ってりゃいい女なのに、ってよくあるセリフ。
日本の神様もそうだったね。女の方が好きって言って畸形児が生まれたんだよね。
そうなのかもねえ。
畸形児を生みたいのかもねえ。
……やだよ(笑)。嫌に決まってるじゃん。苦労するのは誰だって。
わたしは大丈夫だよ。畸形児でも正常であっても、多分絞め殺しちゃうから。
子供、怖いもん。
ボトル空けちゃったねえ。そんなに飲んだ? わたしが? どうだろ?
アルコールってね、涙になりやすいんだ。
涙を流していると、嘘を言い続けられる気がする。
あなたという嘘に会える。
肉片なんだよ。
肉片だったんだ。ほら、細胞分裂した受精卵みたいな。
あれがわたし。わたしの言葉。
肉片をかき集めて肉団子にしたのが、今話してる言葉。
調理済みだから、安心して食べて。
大丈夫。あなたをばらばらにするつもりはないよ。
わたしのあなたの断片は、もうあきらめたから。
……うん、元気だよ。
人生失敗すると思ってたけど、ましだったね(笑)。
わたしのだめんずレーダーはまだまだ未熟でした、っと。
余裕がある証拠だよ。そんな優しいこと言えるのは。
余裕があるから、断片を返してあげる気になったのかな……。
独り言。
大体いつも独り言だったじゃない。
久しぶりだから、ちゃんと会話できてるんだよ(笑)。
わたし阿部定だわ。
あなたを切り刻みたい。切り刻んでいた。
切り取ったペニスを大事に抱えて生きてきた。
返してあげるよ。干し肉みたいになっちゃってるけど。煮込めばいい味出るんじゃない? クレヨンしんちゃんの映画とかそんな感じ。大人に受けてるのは干し肉を煮込んでるからじゃないかなあ。
独り言、独り言。
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