「ネゲントロピー/エントロピー」ではなく「ダム/流れ」
2011/08/22/Mon
このブログでは、藤田博史の論と同様に、「生の欲動/死の欲動」を「ネゲントロピー/エントロピー」と表現しているが、いやまあわたしの感覚(経験論?)として、この表現は悪くないし、いいと思う、別に否定しない。
しかし、何かしっくりいかないところがある。
では、と考えると、『アンチ・オイディプス』の「切断/流れ」の方がしっくりくる。
「切断」もまだちょっと違う。むしろ「流れ」の方が「切断」である。こちらの世界では。水は岩をわる。
どちらかと言うと「ダム/流れ」だ。
ダムには自然にできるものがある。天然ダム。それは人工のダムより弱い。当然だ、「結果的にせきとめているだけ」であって、意図的に「せきとめるために作った」人工ダムより、「せきとめる」という目的にそぐわない要素が多いだろう。
天然ダムが「生の欲動」で、人工ダムが「欲望」だとできる。
感覚的にも、隠喩連鎖的にも、こっちのが正しい気がする。
それに、フロイトの「肛門欲動」にもあてはまるだろう。肛門がダムだ。トイレトレーニングは天然ダムでしかない肛門を人工ダムに作りかえることだ、と説明できる。ああ、「「せきとめる要素」のネゲントロピー」か。
そしてそれが、生の欲動から欲望への発達である、と。
「ネゲントロピー/エントロピー」は抽象的なんだな。「エントロピー」は物性物理出身のわたしにとっては具体だが、「ネゲントロピー」がすげえ抽象。実際「非科学的な概念だ」なんて批判もあるが、プロパーだった頃のわたしもそう思うだろう。今は抽象表現として否定しないが。
具体的表現なら(いや充分抽象的だがそれと比べたらっつう)『アンチ・オイディプス』の「切断/流れ」、わたしがさらに言い換えた「ダム/流れ」の方が、説明として的確だと思える。
排便とは死の欲動だ。
それをせきとめるのが生の欲動である。
グロ画像ファンなら一度は見たことがあるであろう、「便秘で死亡した二十代女性の解剖写真」を思い出した。
彼女は生の欲動で死んだ、となる。
『JIN』のコレラの回とかさー、何がよかったって、コレラオヤジが、「診てあげている」仁先生に、水便垂れ流しながら悪態つくシーンがあっただろ? いやまあ流れ的には、つか演出的には、「優等生」「生の欲動キラキラ」なガキの対照物として持ってきただけなのだろうがさ。
あれだよ、あれが死の欲動。
あれがよかった。アクチュアリティーがあった。あの演出はよかった。その大部屋役者もよかった。
こういう点を語らないから日本のドラマはだめなんだよ。『JIN』も二期はつまんなかった。
しかし、何かしっくりいかないところがある。
では、と考えると、『アンチ・オイディプス』の「切断/流れ」の方がしっくりくる。
「切断」もまだちょっと違う。むしろ「流れ」の方が「切断」である。こちらの世界では。水は岩をわる。
どちらかと言うと「ダム/流れ」だ。
ダムには自然にできるものがある。天然ダム。それは人工のダムより弱い。当然だ、「結果的にせきとめているだけ」であって、意図的に「せきとめるために作った」人工ダムより、「せきとめる」という目的にそぐわない要素が多いだろう。
天然ダムが「生の欲動」で、人工ダムが「欲望」だとできる。
感覚的にも、隠喩連鎖的にも、こっちのが正しい気がする。
それに、フロイトの「肛門欲動」にもあてはまるだろう。肛門がダムだ。トイレトレーニングは天然ダムでしかない肛門を人工ダムに作りかえることだ、と説明できる。ああ、「「せきとめる要素」のネゲントロピー」か。
そしてそれが、生の欲動から欲望への発達である、と。
「ネゲントロピー/エントロピー」は抽象的なんだな。「エントロピー」は物性物理出身のわたしにとっては具体だが、「ネゲントロピー」がすげえ抽象。実際「非科学的な概念だ」なんて批判もあるが、プロパーだった頃のわたしもそう思うだろう。今は抽象表現として否定しないが。
具体的表現なら(いや充分抽象的だがそれと比べたらっつう)『アンチ・オイディプス』の「切断/流れ」、わたしがさらに言い換えた「ダム/流れ」の方が、説明として的確だと思える。
排便とは死の欲動だ。
それをせきとめるのが生の欲動である。
グロ画像ファンなら一度は見たことがあるであろう、「便秘で死亡した二十代女性の解剖写真」を思い出した。
彼女は生の欲動で死んだ、となる。
『JIN』のコレラの回とかさー、何がよかったって、コレラオヤジが、「診てあげている」仁先生に、水便垂れ流しながら悪態つくシーンがあっただろ? いやまあ流れ的には、つか演出的には、「優等生」「生の欲動キラキラ」なガキの対照物として持ってきただけなのだろうがさ。
あれだよ、あれが死の欲動。
あれがよかった。アクチュアリティーがあった。あの演出はよかった。その大部屋役者もよかった。
こういう点を語らないから日本のドラマはだめなんだよ。『JIN』も二期はつまんなかった。
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