『シルクロード少年ユート』
2007/10/08/Mon
『シルクロード少年ユート』がなかなか面白い。
いや、新番組全部チェックしたわけじゃないけど。
NHKは当たり外れが大きいけど『メジャー』とか『電脳コイル』とか最近がんばってるなあ、ってイメージだわ。
普通にオススメー。
もともと物語とは、インディアンの神話などを見ればわかるように、コスモロジーなどという「知」に従属していた。知を伝えるためのものであった。それが現代においては、知は特権的なものではなくなり、物語は個人的な懊悩などといった「問題」に従属するようになった、という言説は蓮實重彦氏の『物語批判序説』による。
知そのものが庶民化してしまったがために、知と物語は乖離していった。NHK教育系のアニメなど見ればわかるように、「説教がましい」物語が多数生産された。
最近はこの知と物語の癒着の再認識が進んでいるように思う。京極夏彦氏の作品などは、物語と構造主義的、民俗学的知が複雑に絡み合っている。
とは言っても、「物語である必要ないじゃん」的な、知の公開主義の時代をわたしたちは生きている。わたしたちにとって、知は情報に過ぎないのだ。
わたしは、知と癒着しているのが、構造論など、物語の表象的なところに留まっているように思える。物語と論文の違いは、想像や情動の領域にどれだけ食い込んでいるかである。知と想像や情動の繋がりは、現代的な知がギリシャ哲学からの伝統によりパトス的なものを削ぎ落としていったものであるため、難しいこととなっているのかもしれない。想像や情動の領域においては、シニフィアンの(構造の)厳密性が揺るがされるからということもあろう。学問がパトスを削ぎ落としてきたのは正しかったとわたしは思う。
……あ、いや、独り言。
いや、新番組全部チェックしたわけじゃないけど。
NHKは当たり外れが大きいけど『メジャー』とか『電脳コイル』とか最近がんばってるなあ、ってイメージだわ。
普通にオススメー。
もともと物語とは、インディアンの神話などを見ればわかるように、コスモロジーなどという「知」に従属していた。知を伝えるためのものであった。それが現代においては、知は特権的なものではなくなり、物語は個人的な懊悩などといった「問題」に従属するようになった、という言説は蓮實重彦氏の『物語批判序説』による。
知そのものが庶民化してしまったがために、知と物語は乖離していった。NHK教育系のアニメなど見ればわかるように、「説教がましい」物語が多数生産された。
最近はこの知と物語の癒着の再認識が進んでいるように思う。京極夏彦氏の作品などは、物語と構造主義的、民俗学的知が複雑に絡み合っている。
とは言っても、「物語である必要ないじゃん」的な、知の公開主義の時代をわたしたちは生きている。わたしたちにとって、知は情報に過ぎないのだ。
わたしは、知と癒着しているのが、構造論など、物語の表象的なところに留まっているように思える。物語と論文の違いは、想像や情動の領域にどれだけ食い込んでいるかである。知と想像や情動の繋がりは、現代的な知がギリシャ哲学からの伝統によりパトス的なものを削ぎ落としていったものであるため、難しいこととなっているのかもしれない。想像や情動の領域においては、シニフィアンの(構造の)厳密性が揺るがされるからということもあろう。学問がパトスを削ぎ落としてきたのは正しかったとわたしは思う。
……あ、いや、独り言。