2008/07/22/Tue
あなたが楽になれる場所は、そんなところでいいのですか?
そこは天国じゃなくて、あなた自身が鈍感になっただけじゃありませんか?
そのパステルカラーは、イカ臭い精液で滲んでいるだけじゃありませんか?
あなたが楽になれる場所は、本当に、そんなところでいいのですか?
ゴムボールプールの中で、キチガイのようにはしゃぐ子供たち。見てて怖い。心底ぞっとする。
だからと言って、その原色のカラーボールを滲ませるために、そこからキチガイを救うために、子供たちに精液をぶっかけているのが、ぶっかけ続けているのが、あなたたちという大人です。
これは、批判ではありません。
わたしは事実を述べているだけです。
さっくり読んだ。
このブログの初期みたいなわたしの肩肘張った文章みたいでワラタ。
ともかく、二点むかついた。
まず一点。この論文。建築物をシニフィアンとして考えることに、既に大きなファルスが働いていることに、このクリストリスが肥大した女性は、無自覚だ。彼女はアラカワについて狂っていると言うが、まるで社交界で、
「アラ、アナタナカナカ『狂ッテ』イラッシャッテ素敵デゴザイマスワヨ」
「イエイエ、ソンナコト仰ルアナタコソナカナカ『狂ッテ』イラッシャッテ、ばっちぐーデゴザイマスコトヨ」
みたいな会話をしているようだ。
狂っていない正常人だから、こんなに鈍感に安易にお気楽に「狂う」という言葉が使える。
だから、クサマにもアラカワにも通底している、わたしの言葉で言うなら「ケバケバしく毒々しい過剰な華厳の極楽」について、述べられていない。
そのケバケバしさ毒々しさ過剰さに、精液をかけてモノクローム化させている。
この「語る主体」にシュルレアリスムやクサマやアラカワを語る資格はない、とわたしは判断する。
そしてアラカワについて。
この過剰な世界を、特に建築という、圧倒的さが容易に醸し出せる芸術領域において、それをなんのひねりもなく押し出すところに、正常人的な、「狂っている」ことに対するお気楽さが見えてキモチワルイ。
わたしは基本シュルレアリスムや前衛演劇は好きだが、建築に関してのそういった系列の作品は、断じて認めない。
何故なら、この過剰な世界の重要要素である「圧倒的さ」を、いとも簡単に創出できるからだ。
建築業界で働いたことのあるわたしだから言える。
そこにある苦労は、クサマやブルトンが積み重ねた「闘い」や「工夫」や「覚悟」が、社会的責任や役割同一性という、ポスト・フェストゥム的な様式で統一されている。
よって、建築に関して、この過剰な世界を表現するのは、短絡的かつ安易なことであるので、わたしは認めない。
建築という領域は、ガタリ的に言うなら欲望機械は、自然に対峙する人間の、ポスト・フェストゥム的な「闘い」や「工夫」や「覚悟」の積み重ねである。
ポスト・フェストゥムの世界でいくらアンテ・フェストゥムが生きる世界を表現しても、それはパロディにしかならない。何故なら欲望機械の形が違うものだからだ。それらは等しく欲望機械ではあるが。加えて芸術というシニフィアンで括ることもできる欲望様式でもあるが。それでも、それらは別物である。その差異は、彼女自身が述べている「アラカワの作品には無意識が徹底して不在である」ということに当てはまろう。しかし彼女は、その「不在さ」がアラカワ個人の芸術家的な要素においてのみにあるのではなく、建築という社会的に固定化された行為を所以としていることに気づけていない。
彼女は、芸術家の現実としての行為が見えていない。芸術家が生み出した結果としての作品しか見えていない。シニフィアン連鎖という幻想の中でしか語ることができていない。なんていう想像力のなさ。なんというお気楽さ。
これらのことから、アラカワの作品は、「ケバケバしく毒々しい過剰な華厳の極楽」のパロディとして、わたしは解釈する。そういう解釈の上で、アラカワという表現者は、ある程度評価している。
要するに、クサマの作品やドナのテクストにある「生々しさ」が欠如したものとしてのパロディ。ケガレを棄却してしまう無意識が強く押し出されたパロディ。文芸なら阿部和重君タイプ。
筆者については、パロディということを、「無意識の徹底した不在」などとしか言えない、断頭コンプレックスに固着した「語る主体」に思われて、哀れだ。わたしもそのケはあると思われるから、余計に哀れだし、見てて恥ずかしい。
語る主体も語られている対象も、ほんとに「狂っている」ことについて何もわかっていない、という点で、非常にどうしようもないテクストと言える。
「狂っている」と言わないと語れない、正常人たちの哀れさすら醸し出している。
とても哀れなテクストだ。
「狂っている」ことの痛みを、享楽としてのその苦痛を、知らない鈍感な人間の、厚顔な哀れさ。
可哀相に……。
そういう感想でした。
2008-07-23 水 00:32:47 /
URL /脂 /
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あーあとさ、イトウさんにじゃなくて、拍手コメントしてくれている某さんに一言。
そんなにわたしに欲望してくれて、ありがとう。(社交辞令的に)
2008-07-23 水 01:13:20 /
URL /脂 /
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あわあわ、何だか不愉快な文章を紹介してしまったよう。スマソー。
ちなみに晴香は男だったと思う。
2008-07-23 水 08:17:34 /URL /イトウ /
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がーん、男だったのかw
2008-07-23 水 08:53:50 /
URL /脂 /
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