逆らえない運命
2009/04/05/Sun
ひょんなことから戦争に巻き込まれる主人公。
ヒロインを守るため兵士になることを決意する。
敵国の兵士はロボットのようで、作戦のためには平然と自らの命を投げ出していた。ここら辺ありがちな旧日本軍へのアンチテーゼみたいな反戦系の香りがしたな。
敵国では人間はロボットのように扱われていた。生まれた時から将来就く職業や結婚相手を決められていた。某宗教団体の集団結婚とかモチーフになってるんだろうか。年代検証するのめんどいからどうでもいいや。
主人公はある事実を聞かされる。
実は彼は敵国の出身で、本当の両親は亡命に失敗して殺されたのだった。
敵国を打倒しようという決意がさらに強化される。
お約束のラスボスとの戦い。敵国の王は主人公にこう言い渡す。主人公が兵士になったのも、ヒロインを愛したのも、その国にある人間生産装置によって、彼の生まれる前にプログラミングされたものだと。
ここで当然のごとく主人公は反発するわけだな。
だけどわたしは「え、兵士になったのはヒロインを守るためなのだから、ヒロインと結ばれるなら寝返っていいんでねえの?」と思ったのだ。素で。
タイトルすら覚えてないのでストーリーもうろ覚えだ。あてにしないでね。無意識的に脚色してる可能性大。わたしが小学生ぐらいの頃か。中学生でもありえるな。
でも断片は覚えている。
ラスボスは主人公にこう言った。
「実に優秀なわが同胞だ」
プログラミングされた通りの人生を送ってきたからそう言われたのだ。
典型的なオイディプスものではあったんだろうな。実際の父じゃなくてラスボスが父になっているが。ハムレットの父の亡霊と関連させて考えてみるのもよかろう。
オイディプスもの=逆らえない運命もの、ってことか。
……いや、なんだ。
前記事コメント欄のわたしの文章を読んで欲しい。
正常人は無意識が嘘をついている。超自我によって。キチガイはそれが壊れている。
このうろ覚え作品の主人公もそうなんだな。敵国の国家システムを超自我だと考えてみると。たまたま両親が亡命したせいで、敵国の教育を受けることがなかった。彼は国家システムという「言語のような構造」が無意識化しなかった。超自我化しなかった。癒着しなかった。
しかし彼は未去勢者ではないだろう。構造が無意識化即ち超自我化していない、癒着していない未去勢者はむしろ構造を求める。他者の享楽を待っている。彼は彼の無意識に既に構造が癒着している。自分が育った国家による超自我が備わっている。従って敵である構造を拒否した。彼が兵士になった最初の理由はヒロインを守るためであったが、ラスボスを前にして、彼は国家のために戦うこととなった。原因がスライドしている。シニフィアン連鎖している。彼はおそらく正常人、去勢済みな主体だ。彼は彼の超自我即ち象徴界に開いた穴において、ファルス的享楽を味わっている。
まあ、ふと思い出したので。
ヒロインを守るため兵士になることを決意する。
敵国の兵士はロボットのようで、作戦のためには平然と自らの命を投げ出していた。ここら辺ありがちな旧日本軍へのアンチテーゼみたいな反戦系の香りがしたな。
敵国では人間はロボットのように扱われていた。生まれた時から将来就く職業や結婚相手を決められていた。某宗教団体の集団結婚とかモチーフになってるんだろうか。年代検証するのめんどいからどうでもいいや。
主人公はある事実を聞かされる。
実は彼は敵国の出身で、本当の両親は亡命に失敗して殺されたのだった。
敵国を打倒しようという決意がさらに強化される。
お約束のラスボスとの戦い。敵国の王は主人公にこう言い渡す。主人公が兵士になったのも、ヒロインを愛したのも、その国にある人間生産装置によって、彼の生まれる前にプログラミングされたものだと。
ここで当然のごとく主人公は反発するわけだな。
だけどわたしは「え、兵士になったのはヒロインを守るためなのだから、ヒロインと結ばれるなら寝返っていいんでねえの?」と思ったのだ。素で。
タイトルすら覚えてないのでストーリーもうろ覚えだ。あてにしないでね。無意識的に脚色してる可能性大。わたしが小学生ぐらいの頃か。中学生でもありえるな。
でも断片は覚えている。
ラスボスは主人公にこう言った。
「実に優秀なわが同胞だ」
プログラミングされた通りの人生を送ってきたからそう言われたのだ。
典型的なオイディプスものではあったんだろうな。実際の父じゃなくてラスボスが父になっているが。ハムレットの父の亡霊と関連させて考えてみるのもよかろう。
オイディプスもの=逆らえない運命もの、ってことか。
……いや、なんだ。
前記事コメント欄のわたしの文章を読んで欲しい。
正常人は無意識が嘘をついている。超自我によって。キチガイはそれが壊れている。
このうろ覚え作品の主人公もそうなんだな。敵国の国家システムを超自我だと考えてみると。たまたま両親が亡命したせいで、敵国の教育を受けることがなかった。彼は国家システムという「言語のような構造」が無意識化しなかった。超自我化しなかった。癒着しなかった。
しかし彼は未去勢者ではないだろう。構造が無意識化即ち超自我化していない、癒着していない未去勢者はむしろ構造を求める。他者の享楽を待っている。彼は彼の無意識に既に構造が癒着している。自分が育った国家による超自我が備わっている。従って敵である構造を拒否した。彼が兵士になった最初の理由はヒロインを守るためであったが、ラスボスを前にして、彼は国家のために戦うこととなった。原因がスライドしている。シニフィアン連鎖している。彼はおそらく正常人、去勢済みな主体だ。彼は彼の超自我即ち象徴界に開いた穴において、ファルス的享楽を味わっている。
まあ、ふと思い出したので。