劣化の小石が蹴飛ばされた。
2009/07/10/Fri
劣化しないとわかってくれない。
しかし劣化とは誤読の元凶でもあるのだから、劣化すればわかってくれるというわけではない。
劣化してもしなくてもわかってくれない。人と人とはわかりあえない。人たちはそれぞれ別々の舟。時に近寄りまた遠ざかる。
ほんとに賽の河原だなー。
最近鬼が蹴飛ばしにやってきたみたい。
わたしが積み上げた劣化の小石が蹴飛ばされた。
『幽界森娘異聞』は、論述対象を「森娘」と呼び続けていることに好感を持てた。
著者がアンビバレンツ(笑)なものを惹起させる対象に、自分と共通する何かを発見する過程を述べた本に読める。
まあでも、これも著者が「(著者の考える)森娘」を殺している、と表現されることなんだよな。精神分析の文脈では。
「森娘」はどうでもいい人間だから「まあ一般ウケする方だよな、笙野作品の中では」くらいにしか考えてなかったが、「わたしにとって」を考えるとびみょーだな。
後半は著者が「森娘」をレイプしているように見える。
それでいいんだと思う。作家は。
作家は精神分析家じゃないから。
もちろん逆精神分析家からも程遠いから。
アルトーが文学者だと認められないのと同じ。
しかし劣化とは誤読の元凶でもあるのだから、劣化すればわかってくれるというわけではない。
劣化してもしなくてもわかってくれない。人と人とはわかりあえない。人たちはそれぞれ別々の舟。時に近寄りまた遠ざかる。
ほんとに賽の河原だなー。
最近鬼が蹴飛ばしにやってきたみたい。
わたしが積み上げた劣化の小石が蹴飛ばされた。
『幽界森娘異聞』は、論述対象を「森娘」と呼び続けていることに好感を持てた。
著者がアンビバレンツ(笑)なものを惹起させる対象に、自分と共通する何かを発見する過程を述べた本に読める。
まあでも、これも著者が「(著者の考える)森娘」を殺している、と表現されることなんだよな。精神分析の文脈では。
「森娘」はどうでもいい人間だから「まあ一般ウケする方だよな、笙野作品の中では」くらいにしか考えてなかったが、「わたしにとって」を考えるとびみょーだな。
後半は著者が「森娘」をレイプしているように見える。
それでいいんだと思う。作家は。
作家は精神分析家じゃないから。
もちろん逆精神分析家からも程遠いから。
アルトーが文学者だと認められないのと同じ。